今や定番となったオンライン面接
オンライン面接とは、WEB会議ツールを通じて行われる面接のことです。
WEB会議ツールにはさまざまな種類があり、コロナ禍を機に多くの企業が活用するようになりました。
就活生と企業の双方にとってメリットが大きいため、採用の現場では多くの企業が活用しています。
オンライン面接のメリット
オンライン面接には、様々なメリットがあります。以下に、いくつかのメリットを紹介します。
時間と費用の節約
オンライン面接では、面接官と応募者が同じ場所にいる必要がありません。
そのため、交通費や移動時間などのコストや時間を節約できます。また、面接のスケジュールも柔軟に調整できるため、便利です。
広い人材の獲得
オンライン面接では、地域や国境を越えて、多様な人材にアクセスできます。
特に、グローバルなビジネスを展開する企業にとっては、オンライン面接は有効な採用手段となるでしょう。
また、オンライン面接では、応募者の能力や適性を客観的に評価できるツールやテストを活用できるため、人材の質も向上します。
コミュニケーション能力の確認
オンライン面接では、応募者のコミュニケーション能力を直接的に確認できます。
特に、オンラインでのコミュニケーションは、対面でのコミュニケーションよりも難易度が高いと言われています。
そのため、オンライン面接では、応募者の表現力や聞き取り力、相手への配慮などがより重要になります。
オンライン面接でこれらの能力を発揮できる応募者は、仕事でも優れたパフォーマンスを発揮できる可能性が高いと言えます。
以上のように、オンライン面接には多くのメリットがあります。
オンライン面接のデメリット
オンライン面接には、対面面接に比べて、いくつかのデメリットがあります。以下に、その主なものを挙げます。
コミュニケーションの質が低下する
オンライン面接では、画面越しに相手と話すため、表情や声のトーン、ジェスチャーなどの非言語的な情報が伝わりにくくなります。
これにより、相手の感情や態度を正確に読み取ることができなくなり、コミュニケーションの質が低下する可能性があります。
また、画面や音声の遅延や不安定さなどの技術的な問題も、コミュニケーションの障害となります。
環境への配慮が必要
オンライン面接では、自宅やカフェなど、自分で場所を選ぶことができます。
しかし、その反面、周囲の騒音や光の加減、背景や服装など、環境への配慮が必要になります。
オンライン面接では、相手に不快感や不信感を与えないように、静かで明るく清潔な場所を選び、適切な服装やメイクをして臨むことが大切です。
緊張感が薄れる
オンライン面接では、自分の居心地の良い場所で行うことができます。
しかし、その反面、緊張感が薄れてしまうこともあります。オンライン面接では、相手と目が合わないことや画面越しに話すことで、距離感が生まれてしまうことがあります。
また、自分の様子を確認するために画面を見ることで、相手に興味がないように見えることもあります。
オンライン面接では、対面面接と同じくらい真剣に臨むことが必要です。
オンライン面接を受ける際には、事前に環境や設備の確認を行い、明るく静かな場所で行うことが重要です。
また、服装や身だしなみにも気を付けて、プロフェッショナルな印象を与えるようにしましょう。
オンライン面接をする場合、利用できる無料のツール
オンライン面接を行う際に無料で利用できるツールはいくつかあります。以下はその一部です。
Zoom
世界的に有名なビデオ通話ツールで、オンライン面接に広く利用されています。基本的な機能は無料で提供されます。
Google Meet
Googleアカウントを持っていれば、すぐに使えるビデオ通話ツールです。
BIZMEE
会員登録不要で無料で利用できるオンライン面接ツールの一つです。
Whereby(ウェアバイ)
シンプルで使いやすいビデオ通話ツールで、基本的な利用は無料です。
これらのツールは基本的なオンライン面接のニーズをカバーし、無料で利用できるため、小規模な採用プロセスや簡易な面接に適しています。
選択肢の中から、採用プロセスに最適なツールを選び、スムーズなオンライン面接を実施できるでしょう。
企業側がしておくべき、オンライン面接の事前準備とは
オンライン面接は、コロナ禍での採用活動において重要なツールとなっています。
しかし、オンライン面接を成功させるためには、応募者だけでなく企業側も事前に準備をしっかりと行う必要があります。企業側がすべきオンライン面接の事前準備としては、以下の点が挙げられます。
・面接官の選定と役割分担
・オンライン面接に適した環境の整備
・オンライン面接用の質問や評価基準の設定
・オンライン面接の流れや注意点の確認
・オンライン面接前の応募者への連絡とフォロー
まず、面接官の選定と役割分担は、オンライン面接では特に重要です。
オンライン面接では、応募者の表情や態度などを見逃さないようにするために、複数の面接官が同時に参加することが望ましいです。
しかし、複数の面接官が同時に質問したり話したりすると、応募者は混乱してしまう可能性があります。
そこで、事前に面接官の中で一人が主導者となり、質問や話題の切り替えを行う役割を担うことが必要です。また、他の面接官は、応募者の反応や印象をメモする役割を担うことが必要です。
次に、オンライン面接に適した環境の整備は、オンライン面接の品質や印象に大きく影響します。オンライン面接に適した環境とは、以下のようなものです。
・明るく静かで背景がシンプルな部屋
・カメラやマイクが正常に動作するパソコンやスマホ
・安定したインターネット回線
・面接中に邪魔されないようにドアを閉めるなどの対策
これらの環境を整えることで、応募者と円滑にコミュニケーションを取ることができます。
また、応募者に対しても、事前にオンライン面接に適した環境を用意するように依頼することが必要です。
さらに、オンライン面接用の質問や評価基準の設定は、オンライン面接の効果や公平性を高めるために必要です。
オンライン面接では、応募者のスキルや経験だけでなく、オンラインで働く際に必要なコミュニケーション能力や自己管理能力なども重視することが望ましいです。
そこで、事前にオンライン面接用の質問や評価基準を設定し、それに沿って応募者を評価することが必要です。
同じ質問や評価基準を全ての応募者に適用することで、公平性を保つことができます。
また、オンライン面接の流れや注意点の確認は、オンライン面接中にトラブルやミスを防ぐために必要です。
オンライン面接では、以下のような流れや注意点があります。
・面接開始前に、応募者と面接官の名前や役割を確認する
・面接開始時に、オンライン面接の目的や時間、質問の内容や回答の方法などを説明する
・面接中に、応募者の話を遮らないようにする
・面接中に、応募者の顔ではなくカメラを見て話すようにする
・面接終了時に、応募者に感謝の言葉や次のステップについて伝える
これらの流れや注意点を事前に確認し、オンライン面接中に守ることが必要です。
最後に、オンライン面接前の応募者への連絡とフォローは、応募者の不安や疑問を解消し、モチベーションを高めるために必要です。
オンライン面接前に、以下のような内容を応募者に連絡することが必要です。
・オンライン面接の日時や方法
・オンライン面接に必要な機器や環境
また、オンライン面接後に、以下のような内容を応募者にフォローすることが必要です。
・オンライン面接への参加と協力に対する感謝のメール
・オンライン面接で得られた評価やフィードバック
・採用選考の進捗や結果
これらの連絡とフォローを行うことで、応募者との信頼関係を築くことができます。
以上が、企業側がすべきオンライン面接の事前準備です。
オンライン面接は、対面面接とは異なる特徴や課題がありますが、事前準備をしっかりと行うことで、応募者とのコミュニケーションをスムーズに行い、採用活動を効果的に進めることができます。
オンライン面接ならではの落とし穴
オンライン面接では、候補者の実際の能力や人柄を見極めるのが難しい場合があります。
例えば、候補者は自宅で面接を受けているため、緊張せずに自信を持って話すことができるかもしれませんが、それは本当に彼らの性格やスキルを反映しているのでしょうか?
また、オンラインではなく対面でのコミュニケーションや協調性が必要な職場では、候補者がそうした能力を持っているかどうかを確認するのが困難になる可能性があります。
オンライン面接でNG人材を見抜くため抑えたいポイント
オンライン面接では、応募者の能力や適性を正確に判断することが難しい場合があります。
しかし、オンライン面接でNG人材を見抜くためには、以下の2つのポイントに注意することが重要です。
自己評価が高い人材
自己評価が高い人材は、自分の能力や経験を過大にアピールする傾向があります。
しかし、実際には、自分の弱点や課題に気づいていなかったり、他人と協力することが苦手だったりする場合が多いです。
オンライン面接では、応募者の言動や表情から、自己評価が高い人材を見抜くことができます。例えば、以下のような特徴があります。
・自分の話ばかりする
・質問に答える際に具体的な事例や根拠を示さない
・面接官の意見や質問に対して否定的な態度をとる
・自分の長所や成功事例を強調しすぎる
・自分の短所や失敗事例を認めないか、他人のせいにする
組織内位置認識の低い人材
組織内位置認識の低い人材は、自分がどのような役割や責任を担っているか、または担うべきかを理解していない人材です。
このような人材は、組織の目標や方針に沿って行動できなかったり、チームワークやコミュニケーションに問題が生じたりする可能性が高いです。
オンライン面接では、応募者の志望動機やキャリアプランから、組織内位置認識の低い人材を見抜くことができます。例えば、以下のような特徴があります。
・自分の希望する職種や業務内容と、応募先の職種や業務内容が一致していない
・自分のスキルや経験と、応募先の求めるスキルや経験が一致していない
・自分の将来像や目標と、応募先のビジョンや方針が一致していない
・自分の役割や貢献度に対して現実的でない期待値を持っている
以上の2つのポイントに注意してオンライン面接を行うことで、NG人材を見抜くことができます。
オンライン面接では、応募者の言葉だけでなく、態度や表情も観察することが大切です。また、応募者に対しては、具体的で明確な質問をすることで、本音や本質を引き出すことができます。